社会的インパクトを拡げる

もし、一万円の支援が、「呼び水」となって100万円の投資を呼びこむことができたら。立ち上がり始めた社会企業が、年間20%の成長をコンスタントに実現することができたら。それを支えるコミュニティの強さとしなやかさが確かに育つことができたら。経営陣が経営者に依存することなく、それぞれのリーダーシップを発揮することができたら。そうすれば、もっと多くの人の人生が変わる機会を提供できる。

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NPO法人アスイクへの支援は、日本全国へ支援へ飛び火しました

ベンチャー企業に求められる「あたり前」をNPOにも

ところで、これは、夢でもなんでもなくて、ベンチャー投資と言われる産業で証明されていることです。米国のベンチャーキャピタルの投資金額は、GDP比でたった0.2%に過ぎないんです。だけれど、ベンチャー投資を受けた企業のパフォーマンスを合算すると、米国全体の21%のGDPと11%の雇用を創出しているのだ、と。(Venture Impact Edition 6.0, NVCA 2011 より)。だとしたら、WIAもその水準をあたり前としたいと考えています。

実は、自分の中には日本のネットバブルが弾ける時代のIPOベンチャーの感覚や、ベンチャー投資で魅せつけられた「飛躍」の感覚と出会った体験があります。そして、NPO法人の現場に入って、経営の再編をリードした実体験もありました。

そして、英国の実践から学んだこと

2012年。WIAを立ち上げた直後、国際交流基金の招聘プログラムで英国を訪れる機会を頂きました。そして、僕は社会的投資の先駆的なプレイヤー、Impetus TrusやUnltdを訪れる幸運に恵まれます。彼らは、上記で述べたようなベンチャー投資的なアプローチを社会問題の解決に取り入れた先駆者の一人です。

先進する英国では、広大な社会問題に対し、まだ市民的問題解決のアプローチの規模が小さいならば、それを育てていけば良いのではないか?という解決策を選び始めたプレイヤーが彼らです。

正直に言えば、とてもうらやましかった。潤沢な資金を抱え、高位のプロフェッショナルを抱え、論旨も明快だし、質の高いサービスを提供していた。僕がここまで達成するのに、何年かかるだろうな、と。だけれど、当時、Impetus Trustが誇っていた投資先の成長率、年率20%強くらいなら、いけるだろう、と。

そんな実感も伴い、WIAは本格的に「社会的投資」という分野を東北で開拓し始めることになります。結果として、米国の財団や、米国在住の日本人、日系人から支援を頂くことになり、拡大期の社会的企業に対する本格的な支援を形にすることができました。そして、支援先企業の成長率は平均でで61%に達する実績を納めることができました。